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『ローマ法王に米を食べさせた男』について

前に、『遅咲きのヒマワリ』で、
商店街の復興について、ブツブツつぶやいた。

その時には、この本を読んでなかったんで、
長野県下條村のことをゆったが、
もし、その前にこの本読んでたら、こっち薦めたかもなぁ。

ってことで、まずカウント。

(1055)一般本 『ローマ法王に米を食べさせた男-過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?』 高野誠鮮


先に断っときますが、
今日はかなり自分用アーカイブ要素が強いです。
だって、すげー勉強になるんだもん。



腐人が、高野さんの存在を知ったのは、
先日のカンブリア宮殿で。
そこに出ておられたんですね。

でも、カンブリアではかなり中身がカットされちゃってたんで、
高野さんがおやりになったことを
もっと詳しくしりたくて、本を読んでみた。


それにしても、公務員って、原則、副業禁止ちゃうかったっけ?
ギャラを個人でもらわんかったらええんか?
この本の印税とかもどないなんのんか。

もともとお坊さんと兼業でいらっしゃるが、
なんかちょっと気になってしまった。

ま、そんな下世話な話はどーでもいい。

この本と高野さんの概略をいいますと、
30近くまで東京でテレビの放送作家などをやっておられた高野さんが、
実家のお寺を継ぐために、故郷に戻られ、
市役所づとめを始められたんですね。

で、農林課に異動となり、
65歳以上の高齢者50%以上を占める限界集落をなんとかするように
っちゅー仕事を任されるんですわ。

それも1年で。
かつ、予算はたったの60万。

そんかし、スタンプラリーのよーな稟議書決裁とか、
すっとばして、ナシにしてええ、と、
大きな自由裁量の権限をもらう。
ご本人は、「後だしじゃんけん方式」ってゆーてはりましたが、
ま、端的にゆーと、事後承諾。

といっても、これは役所内の話であって、
農家さんとの話は、山あり谷ありで、一筋縄にはいかない。

でも、そこを頑張って高野さんがいろいろやられた結果、
それまで年収がたった87万円しかなかった
限界集落の農家さんたちの収入が大幅にUPし、
移住されてくる若い人たちの存在によって、
65歳以上の比率が下がって限界集落から脱却し、
また、今、これからやってくるTPPへの対抗措置として、
新たな取り組みを始めている・・・という内容。


はっきしいって、超おもろかった。

元々、テレビの放送作家さんなだけあって、
むちゃくちゃ読ませる筆で。

かつ、ここに書いてあることの考え方とか手法とかが、
別に農林課の公務員じゃなくても、
ものすごく勉強になる。

高野さんが次になにをやらかしてくれるんやろか、
もし腐人が、身近にいる人やったら、すごく注目するやろな。
こんな方と仕事ができるのは、むちゃくちゃ幸せや。
うらやましい。


ただまぁ、こういういわゆる「出る杭」な方は、
やっぱり打たれもする。

本書の始まりは、まさにこの「打たれ」のシーンからで、
でも、そこでくさらず、
移った先でどんどんどんどん実績をあげてく姿は、
我が身を反省しながらも、大いに見習うべきとこだろう。


うーん・・・どないてまとめよう(~_~)。

ってのも、高野さんがおやりになられたことって、
ものすごい幅広いんですよ。

目的としては、1つで、
任された神子原地区の活性化なんですけど、
あれもこれもそれも、やれることはなんでもやる。

というのも、高野さんのポリシーが、
「可能性の無視は最大の悪策である」
というものだから。

たとえ1%でも可能性があるなら、やってみる。
だから、宮内庁にも、法王庁にも、NASAにも、
ホワイトハウスにも、クレムリンにも、総理官邸にも
直接、かけあってみる。

「レター作戦」と呼んではりましたけど、
その熱意と努力がすばらしい。

その結果、神子原の米は、ローマ法王に献上され、
世界中のニュースになって、
1キロ700円という高価格ながら、
今年の新米がもう既に予約で完売する、
という売れ行きになっている。

※NASAとかクレムリンとでてくるのは、
 高野さんが神子原に関わる前、
 コスモアイル羽咋の企画から立ち上げ、運営に関係しており、
 高野さんの交渉によって、
 本物のボストーク帰還用宇宙カプセルや、
 本物のマーキュリー型レッドストーンロケットなどが展示されている。


「ダメでもともと」として始めるって、よくある話なんだが、
その規模というか視野というか、
思いつきの範囲がハンパじゃないんだよなー。

一時、ゼロベースって言葉が流行ったけど、
実際のところ、本当にゼロで考えることは
なかなか難しかったりする。

この線なら、この伝手が使えるなとか、
こっちの線は、人脈がないから難しいなとか、
前んときのを流用すれば・・・とか、
どうしてもいらん色気が思考の邪魔をする。

そういった囚われから開放されてるのは、
テレビ屋だった経験からか、それとも元々の才能なのか。

そのどちらにしても、
それプラス、行動力ってのがないと話にならんのだが、
これまた高野さんは持っている。

考えて、行動する。
言うは易しで、これができない人が増えてる昨今、
ホント、すごいとしかいい様がないよなー。


あと、ものすごーく、タフです。
「失敗していい」ってよく言いますけど、
やっぱ、手紙送っても、返事こなかったら凹みますやん。

そこを、今日くるかな?とわくわくしながら待てるってのは、
これこそまさにポジティブ・シンキング。
こーゆーののポジティブは、腐人も好きだ。

といっても、手紙をおくったなかで、返事がこなかったのは、
日本の政府だけらしいんですけどねー。


高野さんの考え方で、よくでてきたのが、
「人体政治学」「人体経済学」という言葉。

簡単にゆーと、
「問題を、その関係する全部をひっくるめて、
 一つの人体として考える」

かな。

例えば会社で問題があるときは、会社を一つの人体として考える。
例えば市の中の限界集落について考えるときは、
市を一つの人体として考える。

会社の中に不良採算部門があるとすると、
体の、左手が病気になったと考える。

そこをばっさり取り除いてしまうのか?
この先、左手なしで生きていけるのか?

と、目の前の現象をそーゆーふうに捉えれば、
どうすれば、左手を元通りにできるんだろうかという方向に
思考がむくという。

なるほどねぇ。


高野さんは、本当にいろいろおやりになられててですね、
「烏帽子親農家制度」
「援農合宿」
「空き農地・空き農家情報バンク制度」
「棚田オーナー制度」
「人工衛星・ATを活用した食味測定」

などなど、まーよくも思いつくなぁとほとほと感心する。

っつか、これまでの人たちは
いったい何をしとったんだ?

かえって、そっちが疑問になってくる。
ただただ衰退してくのを、ぼーっとみてただけなのか。

それ、TPPがどーとかこーとかいう以前の問題な気がするのは
腐人だけかね?


腐人がおもろいなーと思ったのが、
「烏帽子親農家制度」や「援農合宿」なんだが、
そもそもは、若者を呼びたいってとこが発端だった。

農業体験しませんかー?とかで、
呼びかけて泊まってもらって、
で、お金もらって・・・と、やりはじめたら、
県庁から待ったがかかる。

旅館業法に違反するというのだ。

でもその法にあわせるとなると、
とんでもなくお金がかかる。
だったら、どーすりゃ抵触しないか、
金がないから、知恵をだして、この方法をあみだした。
※詳しくは本書をどうぞ。

読んだ瞬間、いいね!ボタンがあったら、まさにポチッ。

腐人はこーゆーの大好きだ!
っつか、法なんてニンゲンが作ってるもんなんだから、
考えようでいくらでも抜け道あるんだって!
すぐに「無理です、金だしてください」ってのは、
調べてない、考えてない証拠なんだって!


そーいやさー、
『遅咲きのヒマワリ』で商店街活性化の会議やったら、
そんなんやってもよーと、全く非協力的だったおっさんたちがいた。

この高野さんの改革も、農家の皆さんが前面賛成で始まったわけじゃない。

その地区には、農家が全部で、確か169戸だったと思うが、
最初などは3戸しか協力してくれなかった。

農業のことなんかなんもわからんくせに、
なにゆーとる!と散々言われたそうだ。

で、この流れになると、大体、次の言葉がでてくる。
やれるもんならやってみぃ!

そこで高野さんは言った。
なら、やってみます。
で、もし、できたなら、今度はあなたがた自身でやってください、と。

やってみせて、やらせてみせて納得したら、人は一気に動く。

高野さんはこれを知ってたので、
本当に実行して、ローマ法王に米を献上し、
それを報道関係にとりあげさせ、
結果、協力してくれた3戸が作った米を
1キロ700円で完売した。
※その方法が知りたい方は本書をどーぞ。


「棚田オーナー制度」というのも、
多くの農家が、「わしゃやらん」と反対したらしい。

でも、協力した農家が、この申しこんでくれたオーナーに
40キロの玄米を3万円で売ったとしったら、
じゃ、うちもやる・・・となったそうだ。
※JAに売ると、60キロで1.3万円にしかならない。


この、「人を動かす」方法だが、
高野さんはCIAのレポートを参考にされたそうだ。

ロバートソン査問会のレポートに、
どうすれば1つの方向に人を動かすことができるか
戦略があるそーで、これは腐人も読んでみたいが、
どーもUFO関係のよーだったり、英語だったり・・・(-_-;)

うーん、その戦略部分だけ抜粋邦訳してくれんかのぉ・・・。
腐人は高野さんのように英語ができたり、
UFOにも宇宙にも興味があったりせんのですよ・・・(;一_一)

これ、ここだけ引っこ抜いて、
人を動かす方法、とかゆって本だしたら売れるんじゃね?
なんかありそうなんだがなぁ・・・。

ま、いいや、この辺は。


ただ、高野さんがやった方法のうち、

「マスコミおこし作戦」
・・・人は、目と耳から入った情報で心が動くが、2週間で忘れるから、
そのタイミングで、何度も目に止まるよう、
マスコミを使って情報発信していく

ってのは、昔から広報がよくやってる手法だし、

「外からの第三者評価」
・・・自分と近いものの評価は、身近な人からではなく、
遠く離れた第三者から言われると、すんなり耳に届く

ってのは、『脳には妙なクセがある』でだったか、
『解決する脳の力』だったかで読んだ覚えがある。
 
とはいえ、そこの範囲が高野さんは半端じゃないんだがな・・・。


「人工衛星・ATを活用した食味測定」なんかでも、
直接、アメリカの人口衛生もってる会社に連絡とっちゃうわけですよ。
普通は、伝手がないから、商社とかに頼むところを。

すると、商社に頼むと、撮影1回で30,000,000円以上とられ、
かつ精度は粗い。

でも、羽咋市に頼むと、430,500円で撮影してもらえ、
かつ商社のもよりもずっと高精度の結果がでる。

この食味測定ってのは、詳しくは本書読んでください、だが、
端的にゆーと、人工衛星で写真とってもらったら、
どこの稲の米がおいしくて、どこの稲の米が農薬つかってておいしくないか、
すぐわかるというスグレモノ。

今は米どころのいくつかのJAが、羽咋を通して頼んでいるという。


こーゆーのをやるときに、高野さんは、事前に調査をしっかりやる。
これはテレビ時代の経験からだとおっしゃってたが、
その見方がおもしろい。

「空き農地・空き農家情報バンク制度」で、
神子原に移住されてきたご家族がいらっしゃるんだが、
それをやる前に、これまで各所でやられていた移住制度の、
失敗例をとことん調べたそうなのだ。

これぞ、失敗から学ぶ。
実際にどういうことをやってはるかは
本書読んでください。

ま、だからこそ、神子原に移住される人たちは、すぐに馴染み、
その数は年々増え、
生まれた子供は、そこの家の子としてだけでなく、
在所全体で見守り、教育されて、すくすく育っているという。

こんな環境だったら、
我が子がかわいくないとか、
虐待で重体とかないのかもなぁ・・・。


えーっと、はっきしいって、ここで書いたのは、
本の中のホント一部でしかありません。

過去に例がないほど、「詳しくは本書読んで」を連発したが、
そう言ってしまうほど、
すべてにコメントしてってたら、キリがないぐらい、
ものすごく充実した内容の本なので、
そろそろ、自分用アーカイブ以外は割愛させてもらおうかと思う。

ご興味もった方は、ぜひ!ご一読を。
ホント、これは読んで損しない本だと思います。


以下、商売について、なるほどなーと思ったポイントで、
自分用アーカイブ。
・・・だから、超不親切ですが、文句は受け付けません。


●農家カフェ
→稀少性

●ブランド化
→ネタになるエピソード付け。なんでもやってみる
→売りたいときに売らない
→デパートから頭を下げさせることでマージン減
→輸送や包装資材代を相手持ちに

●農薬や肥料を使う慣行栽培
→衛生写真ですぐわかる
→量はとれても質が悪い
→時間がたつと腐る
→虫の発生
→参考:奇跡のリンゴ 木村秋則さん

●直売所
→スーパーと同じか、ちょい上
→100円以下は売らせない
→余りものなどもNG
→いいものしか置かない

●10decade
→熱意とシャレ

●自分たちで動く
→ノウハウの蓄積
→安い
→知恵を絞るし、熱意が伝わる



なんというか、つくづく思うンだけど、
なにかをやろうとしたとき、
100%の賛同って得られるもんじゃない。

むしろ、そうなってる時は、用心すべきだろう。
ナチや旧日本軍、今のご近所の国々のように、
それは思考が停止し、
洗脳もしくはマインドコントロールされてる状態だ。

だから、なにかをやろうとしたとき、
反対者の存在にひるんじゃいかんと思うのね。
傷つくことを、嫌われることを、
恐れては、なんも得ることができんと思うのね。

でも、その反対者、無関心者ってのは、
結果をだせば、今度は味方になってくれるかもしれない人だ。

人は一人じゃなんもできん。

高野さんの発想力や実行力、
それらも素晴らしいものがあると思うが、
なによりも、人とちゃんと向きあって対話する力が、
頭抜けてる。
だからこそ、これだけ人が動くんだろう。

これはやっぱりお坊さんであることも関係してるのかなぁ?

なにはともあれ、とても面白い本でした。


ひっじょーに個人的意見で申し訳ないが、
『遅咲きのヒマワリ』も、
こーゆー路線やってくれたらいいのになぁ・・・(ーзー)。
[ 2012/11/26 ] 腹黒読書 | TB(-) | CM(-)

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