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萌えるぜ!数学者!!

いやー愉しかった『江戸の天才数学者』

江戸初期に一大ベストセラー『塵劫記』を書いた吉田光由を
筆頭に、合計8人の和算家が紹介されてるんですが、
これがなかなか巧い選別をしてある。

腐人は和算家のこと、全く詳しくないんで、
「はじめに」にあったが、
業績だけをとりあげれば、なんでこの人が載ってないの!?
ってなことになるのかもしれないが、
腐人はこの選別、おもろいと思うなぁ。

ってのも、まずこの吉田さんの『塵劫記』ってのが
世にものすごい衝撃をあたえるわけ。

で、当時は著作権なんてないから、
海賊本がうじゃうじゃでてきて、
それに対抗するために、「遺題継承」ってシステムが生まれる。

二人めとして取り上げられてるのが、
『天地明察』の渋川春海。

もちろん彼は『塵劫記』の読者だ。
そして、その和算の知識を暦に広げ、歴史に名を残した。

その渋川春海と同じ時期にいた天才が3人目。
和算家といえばこの方、関孝和。

そして、4人目がその弟子の建部賢弘。

もうね、この3人目、4人目あたりが、
超超超超!腐人のツボで!!!

ま、それは後に回して、
偉大な数学者である関孝和亡き後、
関流という流派ができた。

大名でありながら、その関流の教えを学んだ
有馬頼徸、彼が5人目である。

6人目は、この関流に対抗し、書物を通じて
数学論争を繰り広げた会田安明。

なんか重箱の隅をつつきあうようなこの様相は、
昔あった
アグネス論争かミッチー・サッチー騒動のやうだ…。

たぶん市井の人々は、
論争の中身なんかどーでもよかったんじゃないかなー。

7人目は、江戸がそんな論争でぎゃーすかやってるとき、
遊歴算家として、あえて地方をまわっていた山口和。

遊歴算家ってのは、
地方を旅して、そこの名主さんから数学愛好家を教えてもらったり、
算額奉納から数学愛好家をさがして、
そこに行って数学を教え、
また次の数学好きの家を訪ね歩く、
みたいな、いわば流浪の家庭教師?

結構いたらしいですが、
その中でも、この山口さんは初学者のために骨惜しみせず教え、
それも移動スケールが他の遊歴算家の比じゃなかった人。

そして最後の8人目、小野友五郎は、
幕末、維新の動乱期に、政治に翻弄されながらも
和算と西洋数学のよいところを遺そうと努めた人。


前の人の業績を継ぎながら、
また新しい和算の道を開いてく、
一本の筋のような流れができていて、
非常におもしろく読んだ。

っても、腐人に数学的素養はないので、
最後の付録問題は、さっぱりぽんでしたが。


とても読みやすいんで、
普通にオススメしたい本なんですが、
ふふ腐腐腐…やっぱし、腐臭のあるところを
強く強く!紹介しておかねばね。
腐人日記なんだし。


ってことで、上にも書いた、
腐人の萌えツボをば、ご紹介しましょう。

関孝和くんってのは、
亡くなるまでにいーっぱい研究成果を残したものの
出版、という形で出したのは、
『発微算法』という本だけだった。

この本がですねー、発端っちゃー発端か。

元々は、大阪の沢口一之さんって人が
中国から伝わった天元術ってのを本にして、
『古今算法記』ってのを出版したのだ。

で、その巻末に、15問ほど遺題(答えのない問題)が載せられてて、
3年後に出版された『発微算法』で、
江戸の関くんがその解答を披露したわけだ。

そーなってくると、大阪の数学者たちがおさまらない。

『発微算法』が出た5年後に
『算法明解』っちゅー、
関くんとは違う方法で解いた本を出した。

が、関くんは自己顕示欲がない人だったので、
これをスルー。

したら、無視された!と大阪門下の佐治くんってのが怒り、
『算法明解』の2年後に
『算学詳解』ってのを出し、その序文で、
『発微算法』をけなした。

そーすっと、今度は関くんの弟子である
建部賢明と賢弘兄弟が怒り、
反論書『研幾算法』を出す。

とまー、なんて麗しい師弟愛…
萌えるわー!!!

で、この建部兄弟は、兄弟愛も麗しい!!

建部さんちの三兄弟(賢雄、賢明、賢弘)は、
それぞれ優秀な数学者だったようなのだが、
中でも賢弘くんが一番業績を遺した。

っても、個人の業績もさることながら、
この兄弟がやった偉業は、
全く自己顕示欲のなかった師匠、天才・関孝和の業績をまとめたこと。

建部兄弟がいなければ、
関くんの数学研究は今の世に、
ここまで詳しく残ってなかったろうと思われる。

まとめるのに30年かかったらしいが、
本当に、師匠のこと、愛してたのね…(/_;)←じゃねぇだろ

賢弘くん個人の業績は、
数学研究の同志であった兄、賢明を亡くし、
家督を譲って隠居した58歳を超えてから花開く。

59歳のとき、師匠の関くんでもできなかった
円周率自乗の公式を発見した。

で、2005年にその公式を発見したときの肉声が記された
『弧背截約集』ってのが発見されたんだけど、
そこに

「ああ!賢明兄ちゃんが生きてたら!
 すごく褒めて喜んでくれたろうに(ToT)」

(腐人意訳)

っちゅーのがあって。

もーこのブラコンめ…
歳いくつじゃ!59か!

って思うよねー?


腐人は偉人伝は、あんま好きじゃなくて
ほとんど読んだことないが、
立志伝中の経営者とか、
とんでもない発見をした数学者の伝記は
超萌えどころが多いので、すごく好きだ。

ああ、関くんと賢弘くんの話が
もっと読みたい…。

どーでもいいけど、『天地明察』の建部さんと
建部兄弟は繋がりあるんだろうか?
そこも気になる…。


ま、なにはともあれ、こーゆー腐った視点でなくとも、
すごく面白く読める本です、これ。

最後に、改めて書誌情報。
(1004)一般本 『江戸の天才数学者-世界を驚かせた和算家たち』 鳴海風



以下、読書録。

なんだけど、ちょっとタイムアップなので、
カウントのみ。
コメントは、また先送り…(;一_一)

●9日
(1006)一般本 『ひとり老後を快適に暮らす本』 豊田眞弓・佐川京子
(1007)BL/ディアプラス 『嫌よ嫌よも好きのうち?』 月村奎
[ 2012/11/10 ] 腹黒読書 | TB(-) | CM(-)

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